時代祭の行列の編成
時代祭りの行列は明治維新から平安時代へ遡る形で構成されています。
順に、名誉奉行~明治維新時代~江戸時代~安土桃山時代~室町時代~吉野時代~鎌倉時代~藤原時代~延暦時代と続きます。
当初6列だった行列も現在では20列、およそ2000人もの大行列となっています。
名誉奉行
- 京都府知事
- 京都市長
- 京都市会正副議長
- 時代祭協賛会会長
- 京都商工会議所会頭
- 時代祭旗
- 総奉行
明治維新時代
維新勤王隊列(いしんきんのうたいれつ)
鼓笛隊が先頭を務めます。鼓笛隊のピーヒャラドンドンという太鼓と笛の音色は、まさに時代祭!といった雰囲気です。
幕末志士列(いしんししれつ)
明治維新で活躍した人物が登場します。
- 桂小五郎(かつらこごろう)
- 西郷吉之助(さいごうきちのすけ)
- 坂本龍馬(さかもとりょうま)
- 中岡慎太郎(なかおかしんたろう)
- 高杉晋作(たかすぎしんさく)
- 吉田松陰(よしだしょういん)
- 吉村寅太郎(よしむらとらたろう)
- 頼三樹三郎(らいみきさぶろう)
- 梅田雲浜(うめだうんびん)
- 橋本左内(はしもとさない)
- 近衛忠熈 (このえただひろ)
- 姉小路公知(あねがこうじきんとも)
- 三條実萬(さんじょうさねつむ)
- 中山忠能(なかやまただやす)
- 平野国臣(ひらのくにおみ)
七卿落(しちきょうおち)
倒幕計画に破れ、七人の公卿が京都から追放された時の様子が表現されています。
- 公卿 三條実美(さんじょうさねとみ)
- 公卿 三條西季知(さんじょうにしすえとも)
- 公卿 東久世通禧(ひがしくぜみちとみ)
- 公卿 壬生基修(みぶもとおさ)
- 公卿 四条隆謌(しじょうたかうた)
- 公卿 錦小路頼徳(にしきこうじよりのり)
- 公卿 澤宣嘉(さわのぶよし)
- 志士 真木和泉(まきいずみ)
- 志士 久坂玄瑞(くさかげんずい)
江戸時代
徳川城使上洛列(とくがわじょうしじょうらくれつ)
徳川幕府は朝廷の大切な儀式などの際には必ず城使を上洛させ、皇室に対し礼を厚くしていました。特にご即位の大礼には将軍家名代が、たいそう煌びやかな装いをした多数の従者を伴った豪華な行列だったそうです。行列の先頭を行く槍持、傘持、挾箱持の掛け声や、奴のパフォーマンスがみどころです。
江戸時代婦人列(えどじだいふじんれつ)
江戸時代婦人列は全身当時の女性ファッションや髪型がそのまま再現されています。
- 和宮(かずのみや)
- 大田垣蓮月(おおたがきれんげつ)
- 中村内蔵助の妻(なかむらくらのすけのつま)
- 玉瀾(ぎょくらん)
- 梶(かじ)
- 吉野太夫(よしのたゆう)
- 出雲阿国(いずものおくに)
安土桃山時代
豊公参朝列(ほうこうさんちょうれつ)
豊臣家の朝廷参上のうち、1596年(慶長元)5月の秀頼の初参内と、翌年9月の元服時の参内などは最も豪勢であったと伝えられており、行列はその際の様相を表したものです。
織田公上洛列(おだこうじょうらくれつ)
1568年(永禄11)、織田信長が天下統一を目指し上洛した時の様子が表されています。
- 織田信長(おだのぶなが)
- 羽柴秀吉(はしばひでよし)
- 丹羽長秀(にわながひで)
- 滝川一益(たきがわかずます)
- 柴田勝家(しばたかついえ)
室町時代
室町幕府執政列(むろまちばくふしっせいれつ)
馬上の足利将軍は鎧兜はつけず、烏帽子に金襴の豪華な衣装をまとった軽装の小具足姿です。主要氏族が御供衆として従い、また公家・法中・御博士・医師など他の列には見られない人々が行列に参加しています。
室町洛中風俗列(むろまちらくちゅうふうぞくれつ)
16世紀京の町衆によって盛んに催された「風流踊り」が再現されています。当時の風流踊りは男性のみで、奇抜な仮装や妻女の派手な衣裳で着飾って参加するのが特徴です。
吉野時代
楠公上洛列(なんこうじょうらくれつ)
1331年(元弘元)、後醍醐天皇が還幸される際に上洛を導いた楠木正成一族の行列を表しています。煌びやかな甲冑や武具は必見です。
中世婦人列(ちゅうせいふじんれつ)
- 淀君(よどぎみ)
- 藤原為家の室(ふじわらためいえのしつ)
- 静御前(しずかごぜん)
- 大原女(おはらめ)
- 桂女(かつらめ)
鎌倉時代
城南流鏑馬列(じょうなんやぶさめれつ)
流鏑馬は3カ所の的を立て、馬を走らせながら射る騎射のわざです。1221年(承久3)、後鳥羽天皇が城南離宮で武士1700名を召集して行った際の様子を表しています。
藤原時代
藤原公卿参朝列(ふじわらくぎょうさんちょうれつ)
平安時代中期以降の藤原氏が最も栄えたころの様子が表現されています。
平安時代婦人列(へいあんじだいふじんれつ)
「平安時代婦人列」への参列は京都五花街の中から三花街が担当されており、その三花街の本物の芸妓さんが交代で参列されています。
- 巴御前(ともえごぜん)
- 横笛(よこぶえ)
- 常磐御前(ときわごぜん)
- 紫式部(むらさきしきぶ)
- 清少納言(せいしょうなごん)
- 紀貫之の女(きのつらゆきのむすめ)
- 小野小町(おののこまち)
- 和気広虫(わけのひろむし)
- 百済王明信(くだらおうみょうしん)
延暦時代
延暦武官行進列(えんりゃくぶかんこうしんれつ)
東征を終えた坂上田村麻呂が平安京に凱旋する様子が表わされています。
延暦文官参朝列(えんりゃくもんがんさんちょうれつ)
延暦時代の公卿諸臣が朝廷に参上する際の様子が再現された列です。本列の三位は全行列中最高位とされており、平安神宮に還り着いた祭、全行列を代表してご鳳輦の前で祭文を奏上します。
神饌講社列(しんせんこうしゃれつ)
時代祭当日の神饌物を奉献する役目の人達です。
前列(ぜんれつ)
御神幸列の前を行く列です。雅楽の奏者、迦陵頻伽(がりょうびんが)、胡蝶など優美な衣装の行列です。
神幸列(しんこうれつ)
御賢木を先頭に、ご鳳輦が続き、宮司以下神職が前後につき従ってご神幸されます。先のご鳳輦には孝明天皇が、後のご鳳輦は桓武天皇が祀られており、京都の市内をご巡幸になり、市民の安らかな様子をご覧になります。
白川女献花列(しらかわめけんかれつ)
比叡山のすそ野、白川に広がる花畑の花を京で売り歩いていました白川女の列です。本列は神前に供える花を頭に乗せて歩いています。
弓箭組列(きゅうせんくみれつ)
源頼政に従い弓矢の技に優れた人達の子孫によって作られた弓箭組の列です。常日頃より射術を研究し、桓武天皇平安遷都の際の警護に当ったともいわれ、明治維新の際には山国隊とともに東北鎮護に当り活躍したとされます。
時代祭巡行コース
行列は12:00に京都御所建礼門前行在所を出発し、14:30ごろに平安神宮に到着します。
建礼門前行在所(12:00)→堺町御門(12:15)→烏丸丸太町(12:28)→烏丸御池(12:52)→河原町御池(13:20)→河原町三条(13:27)→三条大橋(13:38)→東山三条(13:56)→三条神宮道(14:12)→慶流橋(14:20)→平安神宮(14:30)
※時間はすべて予定です
ここだけの話
煌びやかで豪華な時代祭。じっくり見物して楽しみたいところですが、朝早くから場所取ったり有料の観覧席を購入しないとなかなかそうはいきませんし、何が何の行列なのかサッパリといったことも。
ただスタッフが以前平安神宮の鳥居の付近を通った時、有料観覧席向けの行列の解説が聞こえたような聞こえなかったような…?
このレポートはKYOTO-design監修の元、kyoto-tripが作成しました。
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