三室戸寺は、アジサイの全国屈指の名所の一つです。その数1万株。
本によれば、アジサイという名の由来は諸説ありますが、集(シュウ。あつまる)・真(サ)・藍(アイ)の合わさったもので、固まって咲くようすをことばにしたものだということです。ちなみに八仙花とも書き、「はっせんか」という別名もあります。
三室戸寺は、光仁天皇より千手観音の御室を賜ったことから、その名がつけられました。鎌倉時代以降は衰退していたのを、文明年中にに現在の地に移されたそうです。西国三十三か所巡礼の第十番の札所でもあります。「夜もすがら 月をみむろと わけゆけば うじの川瀬に 立つは白波」とは、花山帝の御詠歌です。
ここで、やはりアジサイのお話に戻りましょう。アジサイが花木として広く楽しまれるようになったのは、日本のアジサイが中国を通じて1789年ごろにヨーロッパに渡り、その後品種改良をへて、「ハイトランジア」という名で日本に入ってきてからです。まさに逆輸入ですね!
その品種改良により、このように色とりどりの品種が作られたそうです。白・青・桃・紅・紅紫などなど・・・。加えて、背丈ほどもある大きな花々に圧倒されます。
あちこちで写真撮影がなされるなか、「やった、プロフィール写真にしよう!という嬉しそうな声があちこちから聞こえてきたのは、やはりこの華やかな色の数々のおかげなのではないでしょうか。三室戸寺のブログで話題の「ハートマークあじさい」、この1万株のなかから見つけられたら、きっと素敵なコトが訪れるかも?!
今年のあじさい園は7月8日までの開園です。梅雨が明けようとするころ、青空の下での鑑賞もすてきです。お池には鯉たちが元気に泳いでいます。初夏を楽しむスポットとして、多くの人が訪れます。